いろんな台湾 いろんな風景
台湾生活を写真で記録

2013/12/30

暮れの重い思い

あっというまに、今年も残すところ一日とちょっと。

みんな、元気なのかな。

元気だよね。

いつも通りだよね。

そう思って、そうであって当たり前のように、時間に追われる年の瀬を送っていたんでした。

そしたら、本当に思いもよらぬ、考えもしなかったことが。

ここ数日は、なんか重いものにぐっと心を押さえつけられているような。
この写真のように、日は昇っているはずなのに、どんよりと厚い雲に覆われている、そんな感じで。


ああ、どうしてこうなっちゃったんだろう。

大事な友達が、本当に突然、逝ってしまった。

大学時代、勉強せずに、遊び呆けていた私だけど、友達には恵まれたんでした。

私が結婚したときは、彼女はアメリカに行ってたんだっけかな。
行ったり来たりだったんだよね。

ここ数年は夏の帰省のときに一緒にご飯。

地元に戻れば、会えると、会えて当然だと、会えなくなる日がこんなにも突然にくるとは夢にも思わず。

震災のちょうど一年前、お節介なオット氏が、会社経営者で家族思いで料理が上手くて紳士で、
でもまだ独身の友人S氏と彼女をくっつけようなんて考えて。

その夏、S氏はオット氏と一緒に、仙台に来たんでした。

今考えると、ほんとありえないっていうか、ドッキリみたいな話だけど(笑)

S氏と一緒に松島デートなんかしてね。

でも、彼女は、S氏とじゃなくて、私の姉とマイケルやトラヴィスの話で盛り上がっちゃって。
S氏とよりも、姉との方が馬があっちゃってね。

すごい無理やりな引き合わせだったけど、私の家族も、彼女も、S氏もみんな、
このドッキリを最後には楽しんでくれたのかな。

初めから上手くいくとは思ってなくて、ただ、これを口実にS氏を仙台に連れて行きたくて、
ほんとこれを口実に、みんなで美味しいものが食べたかったんだよね。

結局、みんな仲良くなって、最後は牛肉の美味しいレストランで食事をして。

考えるまでもなく、お見合い大作戦は失敗に終わったんでした。

そんなことがあったのが、もう3年も前のこと。

今年の夏も、彼女は相変わらず背が高くて、相変わらずの彼女で、ほんと元気で、
楽しく食事をしたんでした。来年もまたみんなで会おうね、ってさよならして。

先月、11月の半ばに、メールをしようと思って、でも、しなかった。

普通に元気で、いつも通りで、相変わらず頑張ってるんだろうなって思ってて。

メールをしていたとしても、彼女の病魔を私は、私たちはどうすることもできなかったし、
何かを変えることはできなかったと思う。

でも、「やろうと思えばできた」ことを「しなかった」っていう後悔は、本当に悔やまれて。

過ぎてからじゃ遅いのにね。

自分の怠慢で、忙しいという理由で、忙しいふりをして、そんなのかっこよくもなんともないのに。

来年も会えて当然と思っていたんだけど、もう会えないなんてね。

これが彼女の天寿とは到底受け入れがたく、一方、人生や運命というものを考える自分がいて、
努力や自己研鑽やプラス思考や引き寄せや、ありとあらゆるものを駆使しても、
抗うことのできない、呑み込まれてしまうかもしれない、その黒くて大きな深いものに対して
恐怖を感じる自分がいて。

他の大事な人や家族や、それこそ私にも、その日はいつかは来るわけで、
いつ来るか分からない未来に対して恐れを抱き不安になるのは、無意味で徒労であろうと、
分かってはいるけれど、頭の片隅にいつでも置いておいて、毎日を、一瞬を、今を、
ちゃんと掴まえて、後悔のないように生きねば、と思うのです。

離れて暮らしているから尚のこと、色んな事を、色んな時を、大事に大事にしないとな、と。

年の暮れに、こんな重いことを考えていたんでした。

全部、夢だったらいいのにな。

全ての人が、健やかに、安らかな心で、良い新年を迎えることができますように。